ひとたらしメソッド

新入社員の育成計画をつくり、成長の道筋を立てる6

―自分の言葉でポイントを説明させる―

今回は前回に引き続き、「教え方」のポイントについて
お伝えしていきたいと思います。

前々回のメルマガで、新入社員には必ず
教わるときにメモを取らせるようにと
お伝えしたと思いますが

そのメモに何を書かせるのか

初めの内は、ある程度教える側が
意図をもって指示することが大切です。

例えば、何か新人に手本を見せるとき

ただ漫然と眺めさせるのではなく

あらかじめ「見るべきポイント」を示し

見終わった後に、メモにそのポイントや
気づいたことなどが書けるようになると効果的です。

手本を一度見ただけで完全に理解し、
それを再現できる新人はいません(笑)

「私のお客様とのやりとりをしっかり見ておくんだよ」

と言ったところで、そもそも何をどう見たらよいのか
わからないのが初心者です。

「私がお客様の本当に欲しいものをどう引き出しているか
 具体的なセリフをメモしてみてね」

と指示すれば、少なくとも

ただ会話するだけでなく、ニーズを引き出すことが大切であり
そこに導くための具体的なプロセスを意識することができます。

また、何か業務内容を説明・レクチャーするときも

「後で、自分なりの言葉で内容を説明してもらうからね」

と前もって宣言し、レクチャーが終わった後で

「今教えたところ、ポイントを説明してみて」

と説明させるようにすると

ただ受け身的に聞くだけでは済まされないので
ポイントは何なのか、自分で探しながら能動的に聞いて
メモを取るようになりますし

その新人の理解度や、欠けているポイントが分かるので
その後もアドバイスしやすくなります。

段々慣れていくと、効率よく整理して物事を考える
習慣が身につくようになり、
早く新人を自立させることにつながります。

一方的にただ教えることは、結果として時間をロスします。

新人が、自らのアンテナを立てて注視したり
自らの頭を使って考えて、発することができるような
教え方や会話を心がけて頂けたらと思います。

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