人ったらし度を上げる方法5
―社員の言葉をさえぎらず、最後まで話を聞く―
人ったらしになるための5つ目の要素は
「社員の言葉をさえぎらず、最後まで話を聞く」
です。
「コミュニケーション力が高い人とはどんな人か」
と聞かれたら皆さんはどうお答えになりますか?
昔は(今も?)よく
「話のうまい人」「話が面白い人」など
「話す力」に焦点が当たっていたような気がしますが
最近では
「人の話がしっかり聞ける人、聞き上手な人」
「相手のニーズをしっかり捉えて、提案できる人」
など「聞く力」が大切だと感じている人も多いのではないかと思います。
「傾聴する」というカウンセリング専門用語が
日常的に知られるようにもなってきました。
皆さんも、聞き上手な人と一緒にいて
苦痛を感じることはあまりないのではないでしょうか。
まさに「人ったらし」になるには
ぜひ身につけて頂きたい力です。
「話を聞く?そんなの簡単だよ」
「私は話し下手だけど、人の話を聞くのは得意です」
と仰る方は多いのですが、
「聞いている」と「聞けている」のは
全く違います。
本当に聞けている状態とは
全精力を相手に傾けて、相手の言葉の意味を理解するだけでなく
その言葉の背後にある感情や背景・経緯まで
しっかりキャッチして理解できている状態ではないかと思います。
私自身はキャリアカウンセリングやコーチングなどの
コミュニケーション技術を学び
仕事でも何千人もの人たちの話に耳を傾けてきましたが
どれだけ意識をして一生懸命聞いたところで
100%相手を理解しながら聞けたと思ったことは
いまだかつて一度もありません(^^;)
ましてや、家族などの身近な人の話なんて
私自身は聞いているつもりでも
「さっき、●●って言ったやんか、聞いてないな」
などと言われることもしょっちゅうで
「聞く」ことの難しさを痛感することばかりです。。。
でも、だからこそ、
相手に興味を持って「聞こう」と一生懸命努力している人は
とても貴重で、誰からも「あの人は自分を理解して、大切にしてくれている」
と信頼を勝ち取ることができるのです!
話を聞く技術は色々ありますが
まずはじめの一歩は
相手の言葉をさえぎらず、最後まで話を聞くことです。
特に経営者の方は、忙しいですし
社員や部下には、とっとと要点だけを言って欲しいと思ったり
社員が話をしていても、その場や自分の意向に沿わないなと感じると
自ら言葉をかぶせて、話を途中で切ったり、方向性を変える
場面も多いのではないかと思います。
もちろん社員は、そのことに対して
「ちゃんと最後まで話を聞いて下さいよ!」とは言えず
そんなことが何度か続くと
「もうこの人には話をしてもどうせ聞いてもらえないな」
と思って、心を閉ざし、話や報告をしなくなっていきます。
そうなると、社員との距離は離れる一方で
とてもあなたの目指すビジョンを一緒に達成したい!とは
ならないのではないでしょうか。
勇気を出して、あなたに話しかけてきた社員がいれば
作業の手を止めて、相手に体を傾けて
しっかり最後まで話を聞いて下さい。
相手が言葉を出し切って、少し沈黙が続くくらいでちょうどいいです。
そこで初めてあなたの感想や意見を伝えてみましょう。
きっと、これまで以上に相手の心に響く
効果的な話やアドバイスができるはずです!