新入社員の育成計画をつくり、成長の道筋を立てる4
―「教わり方」を教える―
今回は、前回までに作った計画を基に
実際に新入社員に仕事を教えるときの
指導のポイントについてお伝えしていきたいと思います。
まず、意外に重要なのが
「ものを教わる態度や心構え」を教えておくことです。
言い換えると、教える側が
「この新人には教えてあげたいな」
と思えるような教わり方を身につけさせるということです。
教える側も人間です。
いくら、新人に教えることが仕事だと分かっていても
それ以外の仕事をたくさん抱える中で
新人に貴重な時間とエネルギーを費やすのは
なかなかタフな作業です。
そんな中で、教わる新人が
教える側のやる気をくじいたり、
非効率的な教わり方をしていては
指導はうまく進みません。
正しく教わり、早く仕事ができるようになることが
まず取り組むべき自分の仕事、役割なのだと
新人に認識させることが重要です。
皆さんは、どんな新人にだったら教えやすい、
教えがいがあると思われますか?
反抗的でなく素直な人
打てば響き、呑み込みが良い人
なぜか放っておけない可愛げがある人
などなど、多くの人が頷ける特徴があると思います。
ひとたらしメソッドでおススメする
新人に身につけさせたい具体的な行動は
下記3つです。
1 教わるときにメモをとる
2 感謝を言葉と態度で示す
3 結果をきっちりフィードバックする
教える際に、私がストレスを感じるのが
何度も同じことを教えたり
教えた結果どうなったのか、こちらが聞かないと言ってこない
つまり、教えたことを理解できているのか
反応が返ってこなかったり
教わりっぱなしになっていることです。
さらに、「ありがとうございました」の一言もなく
教えてもらうのが当たり前という態度をとられると
イラっとして、大人げないと分かっていても
積極的に関わろうという気持ちになれません(笑)
逆に、教えている時に必死にメモをとり
積極的に質問もしてきて、後日
「●●の件、うまくできるようになりました。
ありがとうございました!」
「教わったようにやったけど、うまくいきませんでした。
なぜなのか、自分でもちょっとわからなくて・・・」
と話しかけてきたら、こちらも嬉しいですし
メモを基に、新人の理解を確かめながら
一緒に振り返りをして、改善点を考えることができます。
多少忙しくても、ついつい教えてあげたくなる人も
多いのではないでしょうか。
性格や気質は人それぞれですが
上のポイントは、どんな新人でも行動レベルでできることです。
こちらの「教え方」も大切ですが、
初めの段階で「教わり方」を
目的もふまえて、ぜひ指導してみてください。